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雨上がり 夜の遊園地

僕は夜の遊園地を一人歩いている。
雨上がりの舗装に、
色とりどりのアトラクションの灯りが映る。
客はことごとくカップルばかり。
肩よせあえば何とか相手の表情が分かる明るさ。
この程度の暗闇ってのは恋の語らいにはうってつけなんだろうなと思う。
湿った囁きのあたたかな温もり。
なんてフレーズが浮かび、我ながらなかなかいいじゃんって思っていたら、いきなり顔面を殴られる。

いったあ…と目を覚ます。

寝相の悪い5歳の娘のかかと落とし。
本人、すうすうと健やかな寝息。
台風の風はおさまったようだが、
代わりに激しい雷雨。
ピカピカと青白く発光する夜空。

よいしょっと娘を向こうに押しやり、
壁の方を向き、さっきの夢を思い出す。

暗い寝室を不規則に照らす稲光りが、睡眠中の僕に遊園地のイルミネーションを想起させたのは理解できるが、
なぜあの時間に、一人で遊園地を歩いているのかについては、いくら考えても分からなかった。
あの時、一人でいても特に寂しいとは思わなかった。もちろん楽しいのとも違うのだけど。

フガアーっと大きな唸り声。
8歳の息子が鼻をすする音。

しょうがなく起き上がりキッチンまで行くと、
冷蔵庫の麦茶をコップに注ぐ。
暗闇にブゥーンというモーター音。
ガラガラと製氷器の音。
ごくごく飲んで、ふらふらと階段をのぼる。
寝室の布団に飛び込むと、いつしか眠っていた。

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