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不器用なサーフィン

夏の演奏会に向けて
日曜はオケの練習日。
何はさておき、
オケという場で、
楽器が弾ければ
ただそれだけで、
とにかく満足。

譜読みのストレスは、
昔も今も同じ。

ただ、昔と違うのは、
周りの音を感じられる程度の、
「いいかげんさ」を持てるようになったこと。

上手に弾こうとか、
いい音を出そうとか、
はたまた無謀にも、
何か表現してやろうとか、

そんな諸々については、
おそらく今はもう、
どうだっていい。

大きな音の流れに
なるべく長く乗っかっていたい。
サーフィンみたいに。
僕が今、オケで弾く事に求めているのは、
波乗りに近い楽しみかもしれない。


サーファーが、よい波をとらえた時みたく、
集団の生み出すリズムや、
曲のハーモニーの流れに乗っかれた時は、
まさに至福の時間。
世界は僕で、僕は世界な気分。

一方、波に上手く乗れずあたふたする時は、
ぽつんと一人、世界から取り残された気分。
ものすごく落ち込む。

若い頃はこの孤独感に、とてもじゃないが耐えられなかった。

精神的にもろく、繊細な人は、
あのタイプの孤独に対して、
過剰な自己主張、
或いは、まわりの世界への執拗な反抗によって対処する。
それを地でやってしまった愚直な若者こそが、
つまりは僕自身だったのだと思う。
なに、これは僕に限った話じゃない。

理由なき反抗

当の本人は、それなりに、
脇目も振らず、一生懸命。
言いかえるなら、
自分に一生懸命頑張っていた。
愚かなダンスに過ぎないにしても。

でも所詮、
孤独を感じようが、
まわりと一体感を感じようが、
一人は結局一人であり、
自分はいずれの場合も、
無くなりはしない。
ただ、それだけの事。

そんなことを言いながら、
僕は今だって
相変わらずに繊細で、
そして傷つきやすく、
他人に安心して心が開けない。
不器用な少年は、
不器用で屈折した大人になった。


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