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気付いたら戻れない

ある空間で、
そこにある誰もが
何の疑いもなく、
右向け右、左向け左とやっている。
そんな、ある春の日の
温かい日差しの下
みんなと同様に
あるものが、あるということを
信じていたはずが、
あるきっかけで、
違和感という不協和音が聴こえるようになる。
隣の人は気づいてないけれど、
それは、多分前からそこにあって、
ほんの少しだけ、目の焦点をずらせば見えてくる類のこと。
それが、気になってしまったら最後。
目の前の光景が、
急に薄っぺらくなる。

多分、人が何らかの仕組みを作る時、
そこには想いがあり、目的があったはず。
最初の段階においては、その想いなり目的なりは、同時代の人々にとっては自明のことであった。
まあ、だから集団内で有効であり続けるシステムになり得たんだろうけど。
でもそれが、人から人へ引き継ぐ中で、いつしか漏れ落ちてしまうのはよくある話。
そして、その事に気付く人は極稀である。
これもよくある話。
でも、気づいてしまった人は、
ある意味気の毒です。
だって、その瞬間、
大きな秘密、
それから、
それにもれなく付加されると言われる
孤独とかいう劇薬を
胸に沈着させることになるのですから。

過去の糸を手繰り寄せて、
バラバラのパズルをもう一度組み直すしか
救われる道はないのでしょうか。
本能は、そこに向かっていく宿命。

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