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晴れたらいいね




中古レコード屋で、100円で売っていました。
ドリカム、そんなに熱心に聴いたことないけれど、
懐かしさについ買ってしまった。
おじちゃんですねえ。

このアルバムが発売された1992年は、
CD全盛期。
ミリオンセラー続出の時代でした。
このアルバムも、きっと日本の中で一二を争う程に流通したであろう物です。

この、モノであるという事が、
やっぱり僕の財布から100円を引き出したんだと思います。

今や、パッケージメディアとしてのCDは、風前の灯。
今や音楽は生で聴くか、ダウンロードして楽しむ時代。

ただ、やはり僕は古い人間なんでしょうね。
物にこだわってしまう。
多分、ジャケットも、盤も、コピーなんていくらでもできるけれど、
時代を経た物として、
ここにあるっていうのは、価値があると思う。
気分の問題だっていえば、それまでだけど。

そんな事言ってちゃ、益々時代錯誤ですね。

でも、所詮時代が変わろうが、システムが変わろうが、
人はそれぞれの物語を、日夜身も心も全部使って生み出し、そのかけらを体内に蓄積させながら生きている生き物ですから、
別に時代の流れに心が動かなければ、無理に周りに合わせる必要もないでしょうに。


そんな夜中の屁理屈なんて、どうでもよくて
スギ薬局で1800mlで千円で売ってた「鏡月」を愛知の水道水で割って飲みながら
まるで、昼間釣った魚を眺めるようにして、
別にデッキに入れるでもなく、
吉田美和の真っ赤なルージュで縁取られた大きな口を見て、
それから、中村正人の指差す星を見て、
ああ、この物体を生み出した、かの時代の人たちは、
今は当たり前にそこにある
重要な何かが、
この先無くなってしまう事を知らないんだよねって、
別にそれがどうだのとか言う気は、さらさら無くて、
ただ、それを思った時にふっと湧き上がる、
ちょっとした芳香が、
よい酒の肴になるのじゃよ。うへへのへ。

人間ってのは、歳をとればとるほど
人間らしくなるもので、
それは、けして一般的な美しさの範疇に収まるような、やわなもんじゃないけれど、
でも、それこそが、
本物。
本当の意味での、洒落にならない生臭い生なのかもしれない。
だんだん、そんな歳になろうとしています。
見ないようにすれば、いいんだろうけど、
だめですねえ、
見るつもりなんか無くても、勝手に見せてくる。

これが、中年病って奴なのかなあ。

でも、周りを見ても
この病をすっきり乗り越えた人は、
あんまり見ないなあ。
っていうか、悩みが無くなるどころか、
深まるか、耐えられずに忘れてしまうかの二択なんでしょうね。
そう。眠るのと同様、悩むのもエネルギーが要ります。

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