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山梨の音

山梨に行ってきました。
旅の目的は大きく二つ。

一つは、家族旅行。
八ヶ岳でのんびり避暑。
高原でヤギやヒツジと戯れるため。
メェメェ…。

もう一つは、山梨の大学のOBオケです。
来年夏に、演奏会があります。
僕が、楽器と出会った場所で、
その頃一緒だった人達と、
音を出す。
あれから20年。
今を逃したら、
もしかしたら、もう無いかもしれない。

なので、ちょっぴり家族に無理言って、
遠路はるばる、来てしまいました。

曲目は、
ブラームスの1番。
あと、ブルッフのヴァイオリンコンチェルト。
それから、モーツァルトの魔笛序曲です。

パートは、セカンドヴァイオリン。
内声部は、オケの音に浸れるポジション。
耳をしっかり開いて、全身で味わえるように、
コンディションを整えていきました。
甲府で、音を出すこと。
その意味は、僕個人にとって、
大切なものなのです。

練習後、最寄りの石和温泉駅まで徒歩で向かう道すがら、
コンビニで、お茶のペットボトルを買ったり、
温泉街を通ったりしたのですが、
歩く道すがら、
時々、クラっと立ちくらみのように
山梨の土地の空気が、
身体の細胞にぶち当たって、
震えるような感覚を覚えました。

土地には、その土地特有の周波数みたいなものがある。
街頭を行く人の話し方や、歩くリズム、
立っている姿勢や、その他呼吸の仕方。
空気の響きに、人が共鳴する、その適応の様に
つまりは、空気を感じるんだと、
理由をくっつければ、
多分そうなりますけど、

暑い中にも、ぷわあっと高い山に吸い込まれるような空気の動き。
そう、どこか空に向かう軽さがあるんですよね。
湿度が低いといやあ、それまでですが、
そこに影響されて、
知らない間に響き合って生きている、
街の人の自然な立ち居振る舞いに、
山梨を強く感じました。
不思議だなあ。

最近は、どこにもファミマやセブンイレブン、
ローソンなんかあるけれど、
いやはや、人の土着性は
もっと根深いもんですよ。
脳みその、新しい皮質だけでは
多分感じられないけどね。
匂いや、何やで
わかる人にはわかる。
いや、みんなわかってるけど、
意識できていないだけなのかもしれない。

山梨には、この土地でしか出せない音がある。
ましてや、ある時期過ごした共通の体験の下でないと、生まれない、いや、たとえ生まれても気づかないような、そんな繊細な音がある。
それに、僕は価値を感じるし、
その中にいたいと、
強く思うんです。


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