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鳩を空に放つように

何かを手に入れることは、その事によって強い満足感があるからやっぱり魅力的なのでしょうが、
いやいや、反面絶対手に入らないものを、指をくわえて眺めることも、手に入れることに負けず劣らず魅力的ですよね。

いや待てよ。

むしろ人の欲望は後者の方にウェイトがあるような
そんな気がしてきました。

何かを手に入れる事に対して人の欲求が高まるというのは、
手に入らないもの、あるいは今は手に入っていないものを求める事によって起きる心の働きで、
それ自体が人を揺り動かす力となるんでしょうが、

そのことを本当に楽しむためには、
つまり、簡単に手に入ってしまってはダメなんです。
手に入らないことを楽しんでたんですから。

さて、この事を世の中のいろんなことに当てはめて考えると、なかなかよいひまつぶしができます。
さあ、ぼんやりサーフィンの始まりです。

ちなみに僕が最初に頭に浮かべた妄想は、

猫。

にゃあ。

猫は、よく戯れに小動物を殺める事があります。
あれは狩をする動物の業のようなものです。
彼らは蝉だとか鼠だとか、半殺しにしていじるんです。
あれがまず頭に浮かぶなぁ。

あと、昼のドラマとかによくある、不倫のエピソードだとか。
あれも、略奪というミッションを完結すること自体には、特に意味がないんですよね。

それこそ鼠が息絶えたら、途端に興味が失せる猫みたいにね。

過去の事をうだうだ思い出して懐かしむこと。
これも、その文脈で考えるなら
絶対に戻れない過去に思いを馳せることを楽しんでいるのだと思います。
これ僕は結構好きです。

それから昔、明石家さんまが、笑っていいともで
競馬は夢を買うんやでって、タモリさんに言うてましたが、
結果の分からない未来もまた、
手に入らないものですから、やっぱり魅力的ですよね。
ただ、未来が過去と少し違うのは、
ちょっぴり現実になる可能性が含まれているという事でしょうか。

総じて思うのは、手に入らない状態を愛でて楽しむ事ってのは、恐らく大人の嗜みであるという事です。
だって、人は年を重ねるごとに、手にしたものを少しずつ奪われていく運命にある生き物なのですからね。





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