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スケートの紐結ぶ間も



今朝みた夢の話。
どこか雰囲気のいい店。
マホガニーの木枠の窓から、
室内の細かな塵に反射して、
黄金色の帯になった日光が、
深緑色に年季の入った布張りソファーへ降り注いでいます。
そんな中、僕は何処で会ったかも忘れた知らない誰かと数人で、ビールを飲んでまったりしている。
そしてやはり僕の知らない、でも僕等が何処かで共有したらしい昔話でゆったり盛り上がっている。
おもむろに一人の女性が席を立ち、黒光りに軋む床板を鳴らしながら部屋の一角にあるピアノに向かうと、ポロポロと何やら単音で弾きだしました。向かいにいた男友達がテーブルを掌で叩いてリズムを作り、何故か僕は、いくつかのコードしか押さえられない筈のギターを手に、彼らとアンサンブルしようとしている。
ピアノの彼女が歌った後で僕のパートになり、歌おうとするのですが、そういやギターを弾きながら歌うなんて器用なことできないんだったと、ふと我に返り、そしてしょうがなく鼻歌で適当なメロディを紡ぎ出しはじめたのでした。
そんなわけで、いつの間にかギターなんかそっちのけで夢中になって歌いながら、
そうだ、バイオリンがあったんだと気づき、僕は埃まみれの観葉植物の足元に寝転がる楽器ケースを開けて、はやる気持ちで弓を張る。
昔きいた、山口誓子の俳句で、
スケート靴の紐をしばっていた誰かみたいだななんて、わけわからないこと思いながら、
取り出したるバイオリン、
鎖骨にコンと乗せて、
さあ音を出そうと思ったその時、
あっけなく目が覚めました。

ああ、もう少し、
あともう少し朝が来るのが遅ければ、
楽しい時間が味わえたのに。

必死に目をつむっても後の祭り。


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