体温
今夜も仕事が遅くなりました。
仕事が好きなわけではありません。
やらなくてはならないことが多すぎるのです。
大きな組織というものにとって、一個人の分量なんてどうだってよいのです。
くたびれた夜の帰り道
高架下に猫の声
「にゃーや」
なーんて言いながら、
猫好きの僕は、その場にしゃがみ込んで、暗闇の中を覗きます。
しばらくすると、
街灯の白い灯りに照らされて、
ちょっぴりみすぼらしい野良猫が登場。
純粋な野良じゃなく、少し人慣れしていそうです。
「にゃあ」と呟きながら、こちらの様子を観ています。
僕の差し出した手の匂いを嗅ぐと、
餌の期待が持てたのか、足下まで来てくれました。
柔らかい頭を撫でると、手のひらに猫の体温を感じました。
そんな春の夜
ふと撫でた猫のぬくもりに、どこか安心してしまう
そんな夜です。
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