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独りよがり

仲の良い二人が楽しそうに話をしているように見えて、実は、自分勝手に各々のことをベラベラ喋っている。でも、お互いとっても楽しそうで、すっきりして帰っていく。

そういう場合、話をするという行為は、誰かに何かを伝えようとするというよりは、むしろ、自分の中に溜まったいろいろな毒をぱあっと吐き出しているだけのことなのかもしれませんね。ひねくれた見方ですけどね。

先日、駅の券売機が故障していたので、駅員さんから買おうと思ったら、年配のご婦人が、世間話をしている。5分が10分になり、10分が・・・。

駅員さんは、うんうん、そうだね、へえって相槌を打つばかり。

僕は、切符が買いたいのに待ちぼうけ。少しイライラ。

でも、話し終わって帰られるご婦人のすっきりとした笑顔を見たら、ああ、駅でこの人は、背中に抱えたおっきな荷物を、駅員さんに預かってもらったんだって思いました。

そういうお喋りだって、時には必要なんだと、思ったのです。

家に帰って楽器をケースから出し、きこきこと弾いています。

楽器を弾いてすっきりするのは、きっと楽器で止めどないお喋りをしてるからなんでしょうか。

先日のオケの練習。

前で鉛筆を片手に、拍を叩いたり、振ったりする機会がありました。

前に立つとよく分かったのは、みなさんとにかく音を出したいってことでした。

音を出して、何か弾いて、すっきりして帰っていく。何かを言って帰っていく。

音に限らず、そういったことを

今の世の中がいかに求めているか。

王様の耳はロバの耳。

言いたいのに言えないもどかしさ。

何か言ってすっきりしたいのに、何て言えばいいのかすら分からない時、

こっそり楽器をケースから出して、夜中に部屋の片隅で独りよがりにきこきこと弾くのです。

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